葬儀前にやるべき事の第1は法的手続き

病気や老衰で肉親を亡くすことは、いずれは誰でも経験することです。また突然の事故や事件に巻き込まれて家族を失うこともあります。どのようなケースであれ、残された遺族にとっては悲しみの淵に突き落とされたような衝撃を受けるのですが、きちんとした葬儀を執り行うためにはショックを乗り越えて果たさなければならないやるべき事がいくつもあります。

その第1が法的手続きです。まず手に入れなければならないのが死亡診断書あるいは死体検案書です。死亡診断書は死因が病死や老衰であることが明確な場合は入院中や自宅療養中だった故人の死亡診断書を医師が発行します。この死亡診断書は後日いろいろな場面で使いますので必ず数枚コピーを取っておくことが重要です。死因が事故死や自殺、突然死など原因が不明の場合、遺体を監察医が検案して発行するのが死体検案書です。これは犯罪などの事件性の有無を判断する目的もあり、状況によっては遺族のもとに遺体が引き渡されるまで時間を要することもあるので理解しておくことが求められます。

この死亡診断書または死体検案書はA3用紙で死亡届と対になっています。遺族は死亡の事実を知った日から7日以内に亡くなられた場所、故人の本籍地、届出人の居住地のいずれかの役所に提出しなければなりません。その理由は、死亡届を提出しなければ故人の火葬許可証を受け取ることができないからです。遺族では手続きが無理な場合は葬儀業者を提出代理人とすることも可能です。死亡届を提出する際には同時に火葬許可申請書も提出します。火葬許可証は最終的に火葬場管理事務所に提出する重要な書類で、これがないと火葬ができません。なお火葬許可証は納骨の際に必要になる埋葬許可証と一緒の書類になっていますので、火葬が終わったら忘れずに埋葬許可証を受け取ることが大切です。

ショックを受けた直後であっても、葬儀を執り行うためにやるべき事が、法的手続きだけでもこのように多く必要になるわけですから、遺族が協力して当たることが大切です。特に高齢者夫婦の連れ合いが亡くなった場合、残された配偶者が喪主となることが一般的ですが、こうした法的手続きを自力でやるのは年齢的にも困難な場合が多いです。高齢の喪主の場合は子供たちや孫たちが手分けして喪主に負担をかけないような配慮が求められます。